東京の伝統行事

正受院 針供養正受院は、東京メトロ丸ノ内線・副都心線・都営新宿線が乗り入れる新宿三丁目駅より東へ徒歩4分にある浄土宗の寺院。安土桃山時代の文禄3年(1594年)創建。
当寺においては毎年2月8日(日程固定)に折れた裁縫針を供養する針供養が行われる。東京都区部では、2月8日に針供養が行われる寺社がいくつかある(浅草寺の針供養が有名)が、そのなかではこの正受院のものが比較的凝っている。一般に針供養は、関東では事始め(仕事始め)の2月8日、関西では事納め(仕事納め)の12月8日に行われる事が多い。

正受院 針供養

正受院では毎年2月8日、針仕事に用いた針へ感謝し仕事の上達を祈り針供養大法要が行われる。なお、一般に針供養は淡島(粟島)明神の祭礼であるが、当寺においては奪衣婆が祭礼の中心となっている。

甘酒献上
正受院 針供養

行事の次第としては、まず本堂内で物故者法要

納針の儀
正受院 針供養

次の納針の儀では、夜叉王姿の翁が折針・古針を本堂傍らの土中の瓶に納める。

折針・古針を埋める前の瓶
正受院 針供養
針供養大法要
正受院 針供養
正受院 針供養

最後の針供養大法要では針塚に百味香(供物)を供え、針への感謝と技芸上達を祈念し法要を行う。

奪衣婆の小像の花御堂
正受院 針供養

針供養大法要では、小型の奪衣婆像(綿のおばば)を載せた花御堂も担ぎ出される。

針塚前の、古針を刺した豆腐
正受院 針供養

一般論として針供養では豆腐や蒟蒻に古針を刺し針に感謝する。当寺においては針塚前と奪衣婆像前に豆腐が置かれる。

奪衣婆像とその前の豆腐
正受院 針供養

この奪衣婆像は子供の咳封じ・虫封じの霊験で江戸期には民衆の信仰を集め、そのお礼参りに頭巾のように綿を頭上に被せたため「綿のおばば」とも呼ばれた。小野篁作との伝承もある。またいつのころからか、お百度箱に折針や古針が納められるようになった。しかし針供養の法要が始まったのは戦後のことで、昭和32年の針塚建立頃から盛大になった。

花御堂の奪衣婆像
正受院 針供養

花御堂に載せられた小型の奪衣婆像も綿を被せられている。

正受院
東京都新宿区新宿2-15-20 地図
アクセス:東京メトロ丸ノ内線・副都心線・都営新宿線 新宿三丁目駅より徒歩4分