亀有香取神社
亀有香取神社は、東京都葛飾区の、JR常磐線の亀有駅より南東へ徒歩5分の地にある、亀有の鎮守。鎌倉時代の建治2年(1276年)創建。
境内の整った神社である。
表鳥居の前には2基の新しい駒亀がある。神社側では「駒亀」とあるが、中国の霊獣「贔屓」に似ている(ただし手足は贔屓と違ってヒレ状)。
「亀有」はかつては「亀無」「亀梨」といった(改称の経緯は不明)。この駒亀は、旧社殿に置かれていた亀形瓦(葛飾区登録有形文化財、非公開)を元に作ったというj。
RC造の社殿は本殿・幣殿・拝殿を連結した権現造。
神楽殿は、戦後に本社の旧拝殿を転用したもの。『葛飾区神社調査報告』によると、旧本社社殿は江戸時代の1651年・1705年・1860年と、明治20年に、「改築」されている。この「改築」という言葉は、しばしば建て替えの意味にも使われるので、結局いつの建造かはわからないが、当社の公式HPに「万延元年(1860)建立の旧社殿」という表現があるので、1860年か(『葛飾区神社調査報告』には旧拝殿だとの既述はなく、神楽殿の築年は1866年としている)。
社務所は和風モダンの思い切ったデザイン。
亀有招魂社は、戦後に本社の旧本殿を転用したもの。経緯は神楽殿(旧拝殿)と同じ。神明造風の直線的なフォルムだが、棟持柱はなく、脇障子があり、前後で屋根の長さが異なるという、神明造と流造の折衷的な姿をしている。仮に江戸時代の建物だとしても、近代にかなり改造されているのではないか。
道祖神は大正14年築の小祠。足の神として、ワラジが奉納されている。その他にも多くの境内社がある。
当社の宮神輿は江戸後期の製作。
境内の一角には、キャプテン翼絵馬が掛けられている。境内にはこのほか、こち亀の両津勘吉像も立つ。
年中行事
初詣
亀有香取神社の初詣では、提灯が並べられ、年末からの茅の輪も鳥居に据えられている。写真は元日の朝の様子。
亀有元旦神輿祭り
元日の午前中には、JR亀有駅付近で神輿の渡御がある。ただし亀有香取神社が直接関与する行事ではない模様。
例大祭
亀有香取神社の例大祭は9月中旬で、隔年の本祭では宮神輿が巡行する。なお、町神輿の連合渡御は毎年行なわれる。