五島美術館
五島美術館は、東京都世田谷区の、東急大井町線の上野毛駅より西へ徒歩5分の地に位置する私立美術館。東急グループ総帥五島慶太(1882-1959年)の美術品コレクションを展示する美術館として五島邸に昭和35年(1960年)創設。
国宝の源氏物語絵巻や紫式部日記絵巻をはじめ収蔵美術品も一流だが、斜面を利用した回遊式日本庭園も良く整っている。
本館は昭和35年築で国登録有形文化財。設計は近現代和風建築の泰斗である吉田五十八で、寝殿造の意匠が取り入れられている。
冨士見亭は昭和32年築で国登録有形文化財。富士山を眺望する茶室で、奈良・西大寺の旧山門の古材を部分的に使用している。
古経楼は国登録有形文化財の茶室。台湾総督や逓信省総務長官を歴任した田健治郎(1855-1930年)が明治39年に築造し、大正10年に自邸への皇太子(後の昭和天皇)行啓用に現状に近い姿へと改修。後に五島の手に渡り、昭和15年には茶室松寿庵が増築された。
五島美術館からは、二子玉川公園内にある日本庭園である帰真園も近い。