観泉寺
観泉寺は、東京都杉並区の、西武新宿線の上井草駅より南へ徒歩14分の地に位置する曹洞宗の寺院。山号は寶珠山。
安土桃山時代の慶長2年(1597年)、現・観音屋敷(下井草2-25)に観音寺として創建。正保2年(1645年)に領主の今川直房が菩提寺とし、当地に移転し観泉寺と改称。
今川氏は清和源氏の戦国大名の末裔で、義元が桶狭間で信長に討たれてより没落し、江戸時代は徳川氏に仕えて高家旗本となった。領地として井草一帯を知行し、その拠点として観泉寺で年貢の取り立てや裁判なども行ったが、明治時代に断絶した。今川氏累代の墓は東京都指定旧跡となっている。
山門は平成4年建立。
境内は美しく整えられている。本堂は昭和57年建立。
観音堂は1790年に下井草村の観音寺より移築したもの(これで観音寺は消滅)。
鐘楼は平成4年建立。
観泉寺は明治の神仏分離までは、市杵嶋神社(杉並区善福寺3-18-1)の別当寺であった。