前鳥神社
前鳥(さきとり)神社は、神奈川県平塚市の、JR東海道線の平塚駅より北へ車で10分の地に位置する鎮守社。相模国四宮。
創建年代は不詳。
当社の主祭神・菟道稚郎子命は日本書紀では西暦3世紀後期~4世紀初期頃の人物(応神天皇の皇子)で最後は自害したことになっているが、当社の社伝では実は死んでおらず晩年密かに当地に至り、開拓に当たったと伝える。
拝殿・幣殿は明治29年建立で、平成3年に千鳥破風が付加された。
本殿は江戸中期の1734年建立。
神楽殿は昭和3年建立。
鉄骨柱の鐘楼は昭和2年建立。
境内社神戸(ごうど)神社は昭和53年に境内社の神明神社と八坂神社を合祀した社。
奨学(しょうがく)神社は昭和44年、菅原道真と、菟道稚郎子命に漢籍を教えた王仁命・阿直岐命を祀って創建。
菟道稚郎子命と真土大塚山古墳
『相模の古社』によると、西1.5kmにあった真土大塚山(しんどおおつかやま)古墳は、当社の主祭神である菟道稚郎子命の墓との説があるとする。
真土大塚山古墳の築造は4世紀後半と推定されているが、昭和30年代に開発で消滅し、跡地の北側に真土大塚山公園が再現されている。
なお、宮内庁が治定した菟道稚郎子命の墓所は京都府宇治市にある。