東禅寺
東禅寺は、東京都港区の、JR東海道線・京急電鉄の品川駅より北へ徒歩7分、都営浅草線・京急電鉄の泉岳寺駅からは南へ徒歩9分の地にある、臨済宗妙心寺派の寺院。
江戸初期の慶長14年(1609年)に創建され、江戸時代は江戸の妙心寺派の寺院を差配した4寺の触頭寺院の1つであった(他の3寺は文京区湯島の麟祥院、中野区上高田の松源寺、台東区松が谷の海禅寺)。
安政6年(1859年)に日本初のイギリス公使館が当寺に置かれたため境内は国の史跡に指定されている。この公使館は二度も襲撃を受けて死傷者を出し(最初は尊王攘夷派の浪人ら、二度目は警護の藩士)、幕府は賠償金を払うはめになった。
山門は昭和46年建造。
左から本堂、大玄関、玄関。大玄関と玄関の背後には庫裏が接続する。本堂は昭和8年、大玄関は19世紀中頃から明治期頃の建造。
背後の非公開部分には、池泉庭園とともに、大正~昭和初期の隠寮や、18世紀後期~19世紀初期の僊源亭などがある。
三重塔は平成4年の建立。
宝物館は平成4年の竣工だが、正面玄関部分は19世紀中頃に建立された旧経蔵の向拝を利用している。
鐘楼は昭和初期の建立。
宇和島藩主伊達家、伊予吉田藩主伊達家、佐伯藩主毛利家、飫肥藩主伊東家、臼杵藩主稲葉家といった大名家の菩提寺でもあるが、その墓所は非公開。