祥雲寺
祥雲寺は、東京都豊島区の、東京メトロ有楽町線・副都心線の要町駅より東へ徒歩3分の地にある、曹洞宗の寺院。
室町時代の天文元年(1532年)、江戸城内(当時は後北条氏の支城)に創建。その後、幾度かの移転を経て、現在地へは大正4年に移った。
境内には伏見宮家別邸から移築した建物が現存する。
山門は江戸期の建立。
祥雲寺のHPによると、当寺の諸堂は昭和9年にほぼ全焼し、翌10年、中野坂上にあった伏見宮家別邸から、同家の兄弟が使用していた2つの和館と洋間の計3棟を移築し、そのうち東御殿(和館と洋間)を仮本堂に、西御殿(和館)を方丈に使用したという。そして現在、東御殿は別邸と呼ばれ本堂の東隣りに残るが、西御殿は伊勢原市の勝興寺に再移築されて客殿になっている、とする。
『豊島の寺院』には、明治初期築の東伏見宮邸の一部を昭和11年移築した、とあるが、これは誤りということだろう。
墓地には、長野県松本市周辺にあった松本藩の藩主戸田松平家の墓所がある。規模はかなり縮小されているものの、大型の墓石が並ぶ。