王子神社
王子神社は東京都北区の、JR王子駅より西へ徒歩3分の地に位置する、王子地区29ヶ町の鎮守。
明治初期、ごく短期間准勅祭社の制が定められた際にはその12社の1つに列した(うち都区部にある10社は現在東京十社を名乗る)。
創建年代は不詳だが、康平年間(1058-65年)の奥州合戦に際し源義家が当社に参拝し、別当寺となる金輪寺を創建したと伝える。
元亨2年(1322年)には豊島氏が紀州熊野三社より王子大神を勧請。若一王子宮や王子権現と称されたが、明治維新で王子神社と改称した。



社殿は昭和34年建立。

末社・関神社は昭和34年建立。蝉丸公を祀る、髪の祖神。

イチョウは樹齢600年以上で東京都指定天然記念物。

当社にはながらく宮神輿はなかったが、平成29年に新調された。
飛鳥山公園
神社から見て音無川の対岸にある飛鳥山公園は、王子権現とともに熊野から勧請された飛鳥明神が鎮座した地。この飛鳥明神は寛永年間(1624~1645年)に王子権現に合祀されたが、その旧境内(現在の飛鳥山公園)は元文2年(1737年)に王子権現に寄進され、明治維新で公収されるまで続いた。
王子神社と王子稲荷神社の別当寺だった金輪寺は現在の北区役所の位置にあったが、明治維新時に廃寺となった。現在、王子稲荷神社の近くにある同名の寺院は、金輪寺の廃寺後、その子院が寺号を継承したものである。
移築された鐘楼
王子神社には戦前の建築は残っていないが、西音寺には、明治維新の神仏分離時に当社より移築された鐘楼が残る。

年中行事
例大祭
当社の例大祭(槍祭)は8月上旬開催。隔年で町神輿の連合宮出しがあるほか、宮神輿が渡御する年もある。また毎年、田楽舞が奉納される。この行事に関する詳細は「王子神社 例大祭」を参照。



熊手市
12月6日(日程固定)には熊手市が行われ、熊手の露店が数軒出る。

なお、王子駅周辺には他に旧渋沢庭園 & 飛鳥山公園、正受院、旧大蔵省醸造試験所第一工場、王子稲荷神社、名主の滝公園、東京第一陸軍造兵廠遺構などがある。








